2017

「 KEAT2019 」|2017.3-常設|栃木県那珂川町小砂

森の陰画

2017

二本の杉の立ち木を残した壁に、太陽が昇り沈むことで木々の影が映し出される。

 

影を映すことから始まったという絵画や彫刻の起源に思いはせながら、

 

その輪郭線を追いかけるようにチェーンソーを走らせ、鑿によってかたちを撫でてゆく。

 

樹の生まれ育った場所や環境を知ること、樹を切るということ、彫るということ。

 

あらゆるものの原点を見つめ、それによって現れた文様は、私達に何を連想させるだろうか。

 

削り出された木屑は、土の上に残したままそこにある。

 

いつしか枯葉と共に、小さな砂となることを願って。


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「 木のシンギュラリティ#2 」|2017.11.23-12.3|旧平櫛田中邸

知らず、生まれ死ぬる人、いづかたより来たりて、いづかたへか去る。|我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか|樟|2017| 旧平櫛田中邸

知らず、生まれ死ぬる人、いづかたより来たりて、いづかたへか去る。

我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか

2017

「知らず、生まれ死ぬる人、いづかたより来たりて、いづかたへか去る。」

「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」

 

似た主題を持つ異なる平面。文字と絵画。その線は深さ、濃淡を持っている。

 

彫るという行為により線は欠落し、浮き上がったかたちと空間は、

意味が変容し新たな記号の可能性を隠している。

 

一つのきっかけから少しのことを書くのに長く時間を費やした、

分厚いメモ用紙のようなレリーフ。