2024

髙山瑞 個展「草々」|2024.1.10 - 2.12HAGISO

文字や絵をかくことを知らなかったら、どんな線をかくのでしょうか。

 

文字が生まれたのは今から何千年も前。はじめは単純な線や絵文字を使って、石に線を刻み計算したり、粘土板に葦を尖らせた道具で穀物や家畜の数の帳簿をつけるなどをしていたようです。

 

線に意味が確立される前の確かにそこに存在していた時間を想像し思いを馳せると、線は記録を残すこと・情報や感情を誰かに伝えること以前に、自分と相対するものを認識し知ろうとした痕跡のように感じます。

 

数本の線から感じ取る時間の集積・光が当たり影が落ちること・手と支持体の振動。これらは昔も今も変わらないのではないでしょうか。

 

ここにあるものたちは、木を知るため・文字を知るため・線とは何かを考えるための言わば練習帳のようなものです。走り書きのような思考ですが、意味をかなぐり捨て”かく”ことを通じ、かたちという故郷へ帰ろうと試みています。

 

 





HAGISOは築68年の木造アパートを改修した「最小文化複合施設」です。
1階にはカフェ(HAGI CAFE)、ギャラリー(HAGI ART)。
2階にはホテルのレセプション&ショップ(hanare)、日替わりのサロン(HAGI SALON)がございます。

 

 

HAGISO web site


HAGI CAFEコラボメニューおみく字クッキー」

 メープルシナモンシュガー

 

髙山が彫刻した型で焼き上げたクッキーです。

文字の種類は「字・食・人」の3種類。

どれが当たるかはお楽しみ。

それぞれの文字ごとに作られた”おみくじ”も付きますので、

ご一緒にお楽しみください。

 

 

クッキー制作 TAYORI BAKE

おみく字テキストデザイン 浦川彰太

協力 HAGISO

 


「ARTIST NEW GATE ファイナリスト展」|2024.5.8 - 5.14あべのハルカス近鉄本店 タワー館11階 アートギャラリー

まかはんにゃはらみたしんぎょう

2024

 

※  avex賞 / Artfield賞 受賞


「act. Inframince」北林加奈子 髙山瑞 堀田ゆうか|2024.5.9-5.19|OGU MAG

act. Inframince

 

この度、OGU MAGにて北林加奈子・髙山瑞・堀田ゆうかによる三人展「act. Inframince」を開催いたしま す。

タイトルにつけられたInframince(アンフラマンス)とは、「下の、下方の」という意味の接頭辞「infra」 と、「薄い」という意味の形容詞「mince」を組み合わせたマルセル・デュシャンによる造語です。デュシャ ンの残したノートには、たばこが出す煙と口から出る煙/ズボンを履いて歩いているときの二本の足のこす れ合う音/人が立ったばかりの座席のぬくもり、などの例があげられ、蝶番のような「極薄」「超薄」の膜 のことであると推測できます。

 



北林加奈子は、陶に糸や木、ガラス、ウールなどの異素材を組み合わせた彫刻作品によるインスタレーショ ンを発表してきました。自己と他者、その”境界”としての皮膚感覚や気配を手がかりに制作された作品群 は、空気や光、匂い、湿度や温度といった目に見えないものへの尊さを感じさせます。

髙山瑞は、線と余白を主題に木彫技法にて作品を制作しています。かく(書く・描く・掻く・欠く)ことの 原点を探るため、二次元である線の奥行きを木に彫り刻むことで、余白を三次元的に出現させます。現れた かたちは、描画と記述と造形、二次元と三次元の境界を曖昧にします。

堀田ゆうかは、ドローイングやインスタレーション作品を展開しています。支持体として薄い木の板を切り 出し、辿々しくもそこに身体を折り畳む、あるいは抜け出すことで、平面と空間を行き来しながら、捉え所 のない身体の気配に触れようと試みています。

 



北林・髙山・堀田の制作活動を結ぶ要素として、見えない膜の内と外への意識があげられます。「目には見 えない薄い何か、正確な厚みは分からず、隔てられているし、結合しているもの」への反応は、アンフラマ ンスの概念に近いものが感じられることでしょう。身体の内側と外側を隔てる皮膚の膜、二次元と三次元の 境界、平面と空間の往来。それぞれ異なる支持体への反応は、とても穏やかであるけれども鋭敏で、三者三 様のものです。

本展ではアンフラマンスをキーワードにしながら、互いの作品によりどのような化学反応が生まれるのか、 「舞台」「土間」を連想させるOGU MAGの空間で、それぞれの活動の一章(act)としてぜひご覧ください。




⚪︎ 出展作家


北林加奈子

1990年 東京都出身
多摩美術大学美術学部工芸科卒業
東京藝術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了 近年の主な個展に、「瞼ごしの、または瞼のおくの」(MONO.LOGUES、東京、2023 年)、「mora」 (DiEGO 表参道、東京、2022 年)、 「感応と交信」(MARUEIDO JAPAN、東京、2020 年)、「クリテリオム 94 北林加奈子” 目に見える感触”」(水戸芸術館 現代美術ギャラリー、茨城、2018 年)など。




髙山瑞

1993年 神奈川県出身
武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒業
東京藝術大学美術研究科彫刻専攻修士課程修了 主な個展に、「草々」(HAGISO、東京、2024)、「山の端、切り込み」(銀座蔦屋書店、東京、2023)、 「森 のスケッチ」(沖縄県立芸術大学、沖縄、2023)、グループ展に、「ART SESSION by 銀座 蔦屋書店」(銀座 蔦屋書店、東京、2023)など。




堀田ゆうか

1999年 愛知県出身
東京藝術大学美術学部油画専攻卒業
東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻修士課程在籍
個展に「ない関節(2023 年、亀戸アートセンター , 東京)」、「pppractice(2023 年、フラットリバーギャラ リー、東京)」、「からです(2023 年、AP どのう,茨城)、 近年の主なグループ展に「バグスクール:うごか してみる!(2023 年、BUG, 東京)」、「うららか絵画祭(2023 年、The 5th Floor, 東京)」など。

 

 

 

OGU MAG web site


MEET YOUR ART FESTIVAL「NEW ERA」|2024.10.11-10.14|天王洲運河一帯

「MEET YOUR ART FESTIVAL」はアートを軸に、音楽・食・ファッション・ライフスタイルなどの隣接したカルチャーを一堂に会することで、領域を超えてそれぞれのカルチャーの魅力に気付きを生み出すとともに、アートに対する新しい出会いや発見を設計することを目指す、領域横断型のアートフェスティバルです。過去2度開催され、昨年は4万人以上を動員しました。

 

今年のフェスティバルテーマは「NEW ERA」とし、国内に留まらず、勢いを増すアジアを中心とした海外のアートやカルチャーにおける新しいムーヴメントまでを体験できる唯一無二のアートフェスティバルへの深化を試みるとともに、未来の文化芸術の担い手となる国内外の気鋭アーティスト・キュレーター・ディレクターと協働してフェスティバルを創り上げることで、MEET YOUR ART FESTIVALが今後の活動の発射台となることや、多様な才能が集い、混ざり合い、さらなる新しいうねりを生む起点となることも目指します。

 

 

MYAF2024「NEW ERA」


「COPIC×MYA collaborate with Souya Handa」


今年のフェスティバルテーマである”NEW ERA”と連動し、気鋭キュレーター・半田颯哉氏とコラボレーション。「COPIC×MYA collaborate with Souya Handa」と題し、MEET YOUR ART FESTIVALに出展する気鋭のアーティスト・キュレーターの中から14名がコピックを使用し制作された作品を展示・販売。